看護師も診療報酬について知っておこう

診療報酬とは、病院やクリニックなどで医療行為を行った際に発生する報酬です。医師や看護師、薬剤師などのスタッフに支払われる報酬ではなく、医療行為そのものにお金が支払われます。支払われた報酬がそのまま医療機関の収入となるのが特徴です。

医療行為にはそれぞれ国が定めた点数が割り振られていて、行われた治療や処方された薬ごとに点数を算定します。1点が10円となり、合計した点数を円に直すのです。点数を算定したり、点数を金額に変えるのは基本的に医療事務部門で、カルテに記載されている医療行為の内容から点数を割り出します。初診か再診か、注射をしたのか点滴をしたのかでも点数が大きく異なります。また様々なルールに則って算定するので、幅広い知識や経験が必要です。

算定した点数から請求するお金を計算したら、患者さんには加入している健康保険の自己負担分を、残りは保険者に支払いを請求します。患者さんは医療機関の窓口でお金を徴収しますが、保険者に請求するときに必要なのがレセプトです。レセプトは診療報酬請求書のことで、細かな医療行為の内容や点数を記入して提出します。毎月10日までに提出して、漏れや間違えかないように点検してから保険者に提出するシステムです。

看護師が診療報酬の知識を持っていれば医療行為についての認識も変わってきますし、自分がする医療行為についてもお金が発生することを自覚することが出来ます。より病院の経営にも関心を持つことができ、看護師としてのスキルアップに繋がるかもしれません。