診療報酬改定によってなにが変わったのか

診療報酬の改定は、看護師の給与にも直接影響があります。給与のみならず、働き方においても影響が大きいです。自分が今働いている病院が改定に合わせどのような取り組みを行っているかも、合わせて確認できるメリットもあります。

改定において大きな柱となっているものの一つに、「地域の救急医療体制において重要な機能を担う医療機関に対する評価」があります。地域の救急医療現場は過酷な労働条件におかれているところが多く、この改善に具体的な取り組みをしている病院を評価するというものです。適切な労務管理等を実施することが前提となっています。算定の要件に該当する病院は入院初日に限って、地域医療体制確保加算520点を、報酬として算定することができます。

算定の要件は救急医療に係る実績、具体的には救急の搬送件数が年間で2,000件以上であることが求められます。また、医師の負担を軽減するための「病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画」を作成することが要件にあげられています。負担軽減に係る取組については、公開することも求められています。

病院職員の負担軽減という点では、総合入院体制加算については、看護師も大いに関係します。総合入院体制加算の中の「医療従事者の負担の軽減及び処遇の改善に関する計画」も見直されることになりました。外来受付時間の短縮や、院内保育施設の設置など複数項目が盛り込まれています。よってこの加算に取り組んでいる病院は、より働きやすい環境が整っていることになるのを知っておきましょう。